怖い話　学校に出る兵隊の軍団

知り合いに募集して書いてもらった怖い話です。

私の学校の七不思議の一つに夜の学校を徘徊する兵隊の幽霊というのがあります。
なんでも昔戦争で敵軍に負けて自決した兵隊達が未だに成仏出来ずに学校内を争っているという噂です。

市川学園旧校舎 / naosuke ii

七不思議の話をすると肝試しに行きたがる人達が当然のようにいます。
夜の学校に忍び込んでその噂を調べようという人達がいました。
私は嫌だったのですが、クラスメイトのＡの「お前怖いんだろ？」という挑発に乗ってしまって肝試しに参加する事になってしまいました。

こうしてAに声を掛けられたＢ、Ｃ、D、E、私の面子で夜中の学校に行く事になりましたが学校をみた瞬間に私は嫌な予感がしました。
しかし、A達は入る気満々のようですが入る気が失せた私はコンビニで待つと言いました。
当然ごとくAに「怖いのかよ？」言われたのですが、「うん、私は怖がりだからコンビニで待ってるね！」と笑顔で返してやりました。

その時のAのしらけたような表情面白かったですが、私は学校に入る事なく近くのコンビニで雑誌を立ち読みしながら彼等の帰りを待っていました。
一時間ぐらいしてからでしょうか…5人が帰って来ましたが皆怖がっている様子でした。
何かあったのか、と問い掛けたら「行かなかった私子の判断は正しかった」と言われて驚きました。

彼等の話に寄ると学校に入って暫くして足音のような音が聞こえて最初は後悔した私が後を追いかけて来たんだな、と思って仕方ないから仲間に入れてやろうと思ったそうですがその足音が複数だったのに気付いたのです。

私だけなら足音は一つだけなので可笑しいのに気付いたそうですがこの時はまだ先生達が数人残っていたのだろうと気楽に考えたらしいです。時間も9時だったのでまだ人が残っていても不思議ではないですしね。

でも、足音が近付くにつれてそれもおかしいのに気付いたそうです。先生にしては規則のとれた足音だったのです。
大人とは言えど一列に並んで規則正しく歩くなんて今の世ではありえませんよね。

それで怖くなった彼等は逃げようと思って走ろうとしたらしいですが、その時に見えたらしいです。
そう一列に並んだ兵隊達の幽霊を…そして前で指揮を取っている上官の姿を。

それを見た瞬間に彼等は迷うことなく昇降口に向かって走っていったそうです。
最初にその話を聞いた時は私を怖がらせようと皆で嘘を言ってるんだ、と思いましたがA達の青ざめた表情を見ると嘘とは思えませんでした。

そこのあなたも面白半分で肝試しに行くと後悔するかも知れませんよ？